【体験談】メーカーの製品開発の仕事内容について経験者が紹介します！

「メーカーの製品開発の仕事内容を知りたい」
「製品開発ってどんなことをするの？」

これから就職活動をしていく人や転職活動などでは、さまざまな業種があり自分がどの会社に勤めたいのか考える時期があります。理系出身であればメーカーなどに勤め製品開発を担当したいと思う人も多いでしょう。

しかし、製品開発の仕事をしたことがなく、どんな仕事をしているのかわからず就職先として選んでいいのか悩みますよね。

そこで、この記事ではメーカーの製品開発ってどんな仕事をしているのかについて紹介をします。

■この記事は以下の内容が書かれています

■この記事でわかること

それでは、早速スタートします。

メーカーの製品開発とは？

メーカーの製品開発とは、基本的には市場調査やトレンドをもとに企画されたアイデアや提案に対して実際の製品としてお客さんに使ってもらえる物を作るところです。

製品開発の業務は主に「新製品開発」と「既存製品の対応」の２つあります。新製品開発は企画された仕様をもとに実用化に向けて業務をすすめていき、最終的にお客さんに喜ばれる製品をつくっていきます。

既存製品の対応は、すでに市場に出している商品で製品を使用した顧客のフィードバックをもとに想定される効果がえられたのか、課題はないかを調べます。

そして顧客の意見をもとに、必要に応じて製品の改良や新バージョンの開発を行います。

製品開発の仕事内容

製品開発の仕事内容は企画から下りてきた製品のアイデアをもとに「設計」「試作」「組立」「評価」と4段階に分かれており、新製品開発が始まるたびにこの工程を繰り返しおこなっていきます。

設計

まず初めに製品企画から下りてきた情報をもとに3DCADを使って設計をしていきます。

そのときに、部品の形状だけではなく、機能を満足するための設計や加工方法、材料、組立のしやすさなど一つの部品だけでなく複数の部品を組み合わせて１つのユニットの設計を行います。

仕様に対してすでにある技術、あるいは新たな技術を組み合わせて試作を行い、その都度、評価を繰り返していくことで最終的な製品として顧客へ提供をします。

さらに１つのユニットを組み合わせて製品として世の中に出すのがほとんどなので他のユニット担当者と連携をとりながら１つの製品の設計を行なっていきます。

試作

設計で部品形状が決まったものを加工メーカーに提出し、部品を作ってもらいます。

加工メーカーとは実際に設計した部品が加工できるかのか、それぞれの部品の特徴などの情報を共有しながら最適な加工法を決めていきます。

組立

加工メーカーと打ち合わせなどをした部品が納品され実際に組み立てます。

３D CADではある程度の組み立て方法は考えるのですが、実際に組み立てみると組みやすさや修正ポイントなどが見つかってきます。

組み立てにくいものは誰も組み立てをしてくれません。いかに簡単に組める構成を考えるかも設計者の力の見せどころです。

評価

組み上がった製品が目標を満たしているか評価を行います。

まずはどんな評価をすべきかを検討をして、関係者と認識合わせをします。この時点で検証項目の漏れなどをなくし、開発日程遅延が発生しないようにします。

そして、この評価が開発を行なっていて一番の難関です。ユニットの評価がうまくいけば目標は達成されますが、そう簡単にはうまくいきません。

仕様を満たせなかった場合は、原因調査をし再度検討をします。そして、検討した内容を設計に反映させ試作をして部品を製作をして組み立てを行います。再度、評価をします。

これを目標が達成できるまで繰り返します。

製品開発に必要なスキル

製品開発の仕事を行うには求められる以下のようなスキルが求められます。

それぞれ詳しく解説をしていきます。

情報収集力

製品開発には、必要な情報を集める能力が必要です。

製品開発を進める上で情報がないと、どのような方向性で製品を開発すればいいか方針が定まらないからです。

仮に、情報を集めずに製品開発を進めてしまうと、市場のニーズに合わない製品が出てしまい、市場や消費者に受け入れてもらえない可能性が高いからです。

また、大量の情報を集められたとしても、自社の製品開発に活かさなければいけません。集まった情報の中から製品開発に必要な情報を取捨選択できるようになりましょう。

観察力

製品開発を行っていると日頃から小さな変化や違いが起こります。このような小さな変化や違いに気づけるかがとても大切なため観察力が必要です。

小さな変化や違いを発見した際に、「どうしてそうなったのか？」まで考えられると、開発している製品がよりよくなります。

また、「前回の評価と結果が違うけどなんでだろうか？」といったことに気付けると、ミスやトラブルを未然に防ぐことができますし、後戻りの少ない製品開発ができるので観察力はとても大切な能力です。

発想力

製品開発では、さまざまな情報を元に製品を作り上げていきます。そのため発想力がなければ、既存商品を改良したり、新規商品を作ったりすることはできません。

企画の段階で決まった仕様に対してどのような設計をすれば達成できるのかを常に考えていかなければいけません。既存の技術では達成できないことも多くあるため、仕様を満たすための発想力が必要です。

このアイデアの根源を活かせるかどうかが製品開発の成功を左右するため、発想力は必要不可欠な力です。

解析・分析力

製品開発をしていると必ずその製品が仕様を満たしているのかを確認するために評価を行います。

評価結果によっては更なる改良をしなくてはいけないためデータを解析・分析する力が製品開発者に必要な能力の1つです。

製品開発の担当者は、自ら設計した試作品が市場や顧客が求める仕様を達成するまで追及することが大切です。

また、市場の流行について分析するだけでなく、自社が持つノウハウや技術も分析するのがポイントで自社はどのようなことが強いのか、弱みはどのようなところかなど客観的に分析を進められると強みになります。

プレゼンテーションスキル

製品開発をする場合、さまざまな試作段階で評価結果を共有したり、チームで意見を交換したりなど、プレゼンを行う機会が多くあります。

そのときに説得力のあるプレゼンテーションができるかによって、どれだけ優れた製品になるかが左右されます。

説得力のあるプレゼンテーションを行うには、相手の不安要素を解消するための根拠となるデータを示すことや相手に訴えかけるような表現力や話術も必要となります。

自分の意見をきちんと伝える能力だけでなく、相手の話を正しく理解する能力も必要となるといえるでしょう。

製品開発の仕事を始めるには

商品開発の仕事を始めるには、以下の3つの方法があります。

現状置かれている状況によって選択肢は変わってくるので、自らの今の立場から最も目指しやすい方法はどれかを考えてみましょう。

部署移動をする

自分が勤めている会社に製品開発を行っている職場がある場合は、部署異動制度を利用してみましょう。

現職の会社であれば、大幅な環境の変化もなく、転職よりもスムーズに商品開発の仕事をすることができるでしょう。

異動制度の内容は会社独自で定められているものなので、詳細は上司に相談してみるか上司に相談をしづらければ人事担当に問い合わせてみてください。

製品開発がある会社に就職する

これから就職活動をする場合や現職の会社に製品開発の部署がない場合は、メーカー企業に応募し転職する方法があります。

製品開発は多くの企業で必要な部署であるため、求人数も少なくありません。今までの経験や実績などを提示して応募をしてみましょう。

また、入社初期は販売や営業など他部門で経験を積まなければならない企業もあるので注意が必要です。

製品開発で活躍するには自社商品への深い理解が欠かせないため、それもまた必要な期間ですが、すぐに製品開発の部署に携わることもできるので応募をする前に確認をしましょう。

転職エージェントを活用する

未経験で製品開発へ就職・転職をしたい場合はエージェントを利用すると実現の可能性が高まります。

求人サイトなどにはない非公開求人を扱っているエージェントもあるので、自分の希望にマッチした製品開発の仕事に出会える可能性がより広がります。

専任のアドバイザーが志望動機や面接対策などについてもサポートしてくれるため、不安要素を最小限におさえて就職・転職活動に挑むことができます。

いきなりエージェントの求人情報に応募するのもわからないことが多いと思うので無料相談などを活用してみるといいでしょう。

メーカーの製品開発の仕事内容のまとめ

いかがでしたか？

今回は実際にどのような流れで製品開発が行われているかについて紹介をしました。

これはあくまでも私が経験した製品開発の流れで各企業によっては進め方が異なる場合があります。なので、この記事は製品開発をやってみたいと検討している方への少しでも参考になれば幸いです。

製品開発はお客さんの手に渡り新たな価値を提供できる仕事でもあります。少しでも興味がある方は是非、仕事として行なってみてください。

それでは、また。