「副業がしたいけど、会社が認めてなくてできない」
「なんで会社は副業を禁止しているの?」
もっと収入を増やしたいなどの理由で副業をはじめたいと思っていても会社が副業を認めていなくて副業ができないと悩んでいませんか?
2019年に国が副業をする事を推奨し、各企業が副業を認めはじめていますが、現状としてまだ、3割ほどしか副業をする事を認めておらず、残りの7割は副業をする事を認めていないんです。
しかし、副業を認めていないといっても数多くのジャンルがある中で全てだめかというと必ずしもそうではありません。そこで、この記事では会社が副業を認めていなくてもできる副業について詳しく解説をしていきます。
■この記事は以下の内容が書かれています
- 副業の定義
- 副業が副業を禁止している理由
- すぐにできる副業
■この記事でわかること
- 副業の定義が理解できる
- 副業をはじめるときに守らなきゃいけないこと
- 会社が認めていなくてもできる副業の方法
それでは、早速スタートです。
副業の定義について
副業の定義はしっかりと定められていませんが、本業以外の仕事をおこない収入を得ることを副業と言われることが多いです。
多くの企業では副業は就業規則で認められていませんが、どんな類の副業が禁止されているのかは会社によって異なります。
なので、副業をはじめたいと思っている方はまずは、
- 会社が副業を認めているのか
- 副業を認めていない場合はどんなジャンルがダメなのか
を確認しましょう。この確認を怠り、副業を認めていないのに副業をはじめてしまうと後々トラブルの元になるので注意が必要です。
国は副業・兼業を推進している
副業は国によって促進されています。副業・兼業について、企業や働き手がどのようなことに注意すべきかをまとめたガイドラインを作成しており、希望に応じて副業・兼業を行える環境が整備されています。
法律上でも副業にあたる用語があるわけでもなく、法律で制限されているわけではありません。2018年に厚生労働省が副業・兼業の促進に関するガイドラインが制定され、モデル就業規則の第14章に副業・兼業について規定されています。
第14章 副業・兼業
(副業・兼業)
第67条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。
2 労働者は、前項の業務に従事するにあたっては、事前に、会社に所定の届出を行う
ものとする。
3 第1項の業務に従事することにより、次の各号のいずれかに該当する場合には、会
社は、これを禁止又は制限することができる。
① 労務提供上の支障がある場合
② 企業秘密が漏洩する場合
③ 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
④ 競業により、企業の利益を害する場合
※厚生労働省 モデル就業規則より抜粋
政府の副業推進もあり、副業を解禁する会社が増えつつありますが、会社によっては副業を禁止している場合や条件を設けている場合があります。
会社が副業を禁止している理由
国で副業が促進されている中で会社は就業規則に副業禁止をしている場合があります。禁止をしている主な理由としては以下3つが挙げられます。
- 会社は従業員を管理しているため
- 社員の業務影響を抑えるため
- 会社の情報漏洩リスクがある
会社にとってリスクがあると判断されてしまう項目が多く、副業を禁止している場合が多いです。それぞれ詳しく解説をします。
会社は従業員を管理しているため
企業には労働安全衛生法によって、従業員の労働時間を把握する義務があります。そのため、企業は従業員の健康や労働時間の管理、仕事の質を維持する責任があります。
従業員が長時間労働をしたり、従業員の健康を守るためには、副業を始められるとリスクが生じるので副業禁止を設けたりするのです。
最近は柔軟な働き方を推進する企業も増えていて、副業を許可する場合も増えています。従業員にとっても、ルールを見極め、正しく副業を行うことが重要です。
社員の業務影響を抑えるため
従業員の業務影響を考慮して、副業を禁止している理由があります。
通常、副業は本業の業務終了後や休日に行います。今まで休養にあてていた時間を副業に使うことで、副業が原因で疲労が取れず、業務の準備や会議に遅刻したりするようなことがあれば、会社全体の効率が下がる、同僚や取引先にも迷惑がかかる可能性があります。
それでは会社にとってリスクがあるため、会社は慎重になり副業を禁止する場合があります。
ただし、従業員のスキル向上し会社に還元してもらう目的で副業を認める会社も増えています。副業を始める際は、会社の方針をしっかりと理解し、本業に影響を与えない範囲で計画的に取り組むことが大切です。
会社の情報漏洩リスクがある
副業の中には、業界独自の知識や技術が必要な職種もあります。専門性の高い情報の中には、会社の機密情報が含まれる場合もあり、情報流出につながるリスクがあります。
情報がリークしてしまえば、会社の名誉やブランドイメージに悪影響を及ぼすリスクがあります。そのリスクを抑えるためにも企業は従業員に対して情報の取り扱いに注意しようと求め、副業を禁止することでリスクを未然に防いでいるのです。
ただし、許可される場合でも情報漏洩を防ぐための厳しいルールが設けられることが一般的です。副業を始める際は、会社の規則をしっかり確認してくださいし、信頼を損ねないように十分に注意をしましょう。
人手不足や人材の流出につながるため
会社が副業を禁止する理由に人手不足や人材の流出につながるリスクがあることを考慮していることが考えられます。
副業で成功したり、本業以上に稼ぐことができれば、従業員が本業を辞め副業に専念する道を選ぶことも考えられます。このような状況が増えれば、会社は人手不足に陥り、新たな人材の確保や育成に時間とコストがかかることになります。
そして副業競争に魅力を感じることがあれば、優秀な人材が流出するリスクもあります。
最近では副業を許可しながらも、本業への優先事項を踏まえて副業を認める会社も増えています。 従業員としても、副業を始めるときには会社の方針や影響を十分に考慮してすすめることが求められます。
会社の就業規則における副業ルール
国は副業を認めているが、会社側は一定のルールを定めている場合があり、以下のようなルールが設けられています。
- 副業を全面禁止している
- 副業申請をする許可制
- 個人に任せる裁量制
自身の勤め先がどのパターンになるのか確認してみましょう。それぞれ、詳しく解説をします。
副業を全面禁止している
副業の仕事内容や条件、理由などに関わらず、副業を全面禁止している会社があります。会社の規則において副業を全面的に禁止しているのは、先ほども紹介しましたが以下のリスクがあるからです。
- 会社の生産性が低下する
- 機密情報の漏洩リスク
- 人材流出する可能性
従業員の本業への専念を兼ねて、様々なリスクを防ぐためです。会社全体の生産性や情報漏洩による会社ブランドの価値を損なうこと、副業に集中するための人材流出など会社にとってリスクになることが多くあります。
この理由から、副業を禁止する規則を設ける会社があります。副業を行う側としても本業とのバランスを守ることが求められます。
副業申請をする許可制
副業を希望する従業員が会社に副業申請を行い、それを会社が審査して承認が下りた場合に副業を始められる許可制があります。
このルールが設けられる理由は、本業への影響を最小限に抑えるためです。従業員から副業の申請を受けたときに、申請内容や勤務時間を確認し、本業の業務に支障がでないかを確認されます。
副業の種類や内容によっては、会社のイメージを損なう可能性のある活動が含まれる場合もあります。さらに、従業員の健康や働き方を正しく管理する観点からも会社はこの許可制を多く採用しています。
許可制は副業を全面禁止するよりも柔軟性が高く、従業員のスキルアップや収入増加の機会を与えつつ、リスクを管理できるバランスの取れた方法です。なので、副業をはじめるときは会社の規則をしっかりとチェックして、必要な手続きをきちんとおこないましょう。
個人に任せる裁量制
従業員に副業をはじめる申請は求めず、個人の判断に任せる企業もあります。
この方針が採用される理由の一つは、従業員の自主性を尊重し、多様な働き方を推進するためです。副業スキルを磨き、新たな経験を得ることができ、従業員の成長や本業への還元につながると考えられています。また、手続きや管理にかかるコストを削減できることもメリットです。
ただし、副業のルールが曖昧になってしまう場合があるので情報漏洩や労働時間が超過する可能性があります。個人の裁量に任せる場合が多く自分で管理していかなくてはいけません。
副業を認めていない会社で、できる副業とは?
それでは、ここから副業を認めていない会社でもできる副業を紹介していきます。
サラリーマンができる副業
副業を認めていない会社でも、それぞれの会社で規定が違うので、最後は会社の就業規則の確認が必要です。基本的には会社が副業と認めている物については以下の定義がされている事が多いです。
「業務委託契約を結ぶなどの仕事を受注する仕事は副業となる」
例えば、Webライター、Webエンジニアとして活動をしていて依頼主から仕事を受注するために契約を結ぶのであれば、副業に該当します。一方で業務委託契約を結ばなくてもできる副業が以下です。
- 株式投資・FX
- アンケートサイト・ポイントサイト
- 覆面モニター
- ブログ運営・アフィリエイト
- メルカリなどのフリマアプリに出品
本業以外の所得の合計が年間で20万円を超える場合は確定申告が必要となります。副業の所得が20万円を超えた場合は必ず申告をするようにしましょう。
公務員は副業ができない
公務員は国家公務員法第103条および第104条や、地方公務員法第38条により、副業が禁止されていて、副業ができない状態が続いています。
なぜかというと先ほども述べたように「国家公務員法」と「地方公務員法」があるからです。内容は「副業を禁止する」というものではなく、「営利目的での務めまたは私企業の経営の禁止」がルールとしてあるからです。
ただ、公務員でも徐々に副業ができる環境になりつつあります。2018年には政府により、国家公務員の副業解禁に向けて整備中であることが発表されました。地方公務員に関しても2019年に副業を後押しするようなことが発表され、公務員の副業を推進している自治体もみられます。
副業をはじめるときに守ること
ここまで、副業の定義や会社が副業を禁止している理由を解説していきましたが、副業ができる環境下で副業をはじめる場合は以下4つを守る必要があります。
- 会社に申請を出す必要があるか確認する
- 本業・副業ともに悪影響がないこと
- 労働時間に注意する
- 確定申告が必要な場合はおこなう
副業をはじめるときは自己責任で管理をしなくてはいけないので、守るべきことを理解してルールを守るようにしましょう。それぞれ、詳しく解説をします。
会社に申請を出す必要があるか確認する
副業を認めている会社でも副業を開始する前は会社に申請が必要か確認をしましょう。
多くの会社では就業規則で副業についてのルールが明確に定められているので会社の就業規則を確認します。もし条件や内容がわからなければ人事担当者に申請が必要か相談をします。
申請が必要な場合は、申請書類の提出方法や副業の内容、勤務時間などを詳細に報告することが求められます。副業をはじめるためには、会社に必要な手続きをしっかりにおこない、安心して副業に取取り組めるようにしましょう。
本業・副業ともに悪影響がないこと
副業を始めるときは、本業にも副業にも悪影響を及ぼさないようにしましょう。
本業でのパフォーマンスが低下すると、会社から見て損をするだけでなく、キャリアにも悪影響を及ぼす可能性があります。一方、副業での活動が疎かになると、副業先や顧客との関係がおかしくなり、収入減少や信頼がなくなる恐れがあります。
どちらにも悪影響がないようにするにはまずは時間管理が大切になります。副業の時間をしっかり確保しつつ、休憩をバランス良く取ることで、疲労やストレスを軽減できます。体調管理を徹底しつつ、無理なスケジュールにならないようにしましょう。
本業と副業を両立させることは難しくなく、正しい計画と意識を持つことでどちらもうまく続けることができます。
労働時間に注意する
副業をはじめるときは労働時間にも注意をしなくてはいけません。
日本の労働基準法では1日8時間、週40時間を超えて働いた場合は、時間外労働とみなされます。本業と副業の労働時間を合計した結果、この基準を超えてしまうと労働法禁止となる可能性があるため注意が必要です。
特に、長時間労働は体調不良や生産性の低下につながります。副業を始めたことで健康を害してしまっては、本末転倒です。そのため、事前に本業の勤務時間を把握して、副業にどれだけの時間を割けるか考えておきましょう。
まず1週間の労働時間記録し、現状を把握することから始めます。その上で、副業の内容やスケジュールを調整し、無理のない範囲で活動することがポイントです。また、必要であれば本業の勤務先に副業に関する相談を行い、労働時間の制限について確認してみるものいいです。
労働時間を管理することで、本業も副業でもバランスよく取り組むことができます。
確定申告が必要な場合はおこなう
副業の所得が20万円を超えると確定申告が必要になります。
特に、会社員として本業がある人でも、副業で得た所得が年間20万円を超えたこの場合には確定申告の義務が生じます。
確定申告を行うことで、自分の収入と税金を正しく管理することができ、社会的な信用を維持することにもつながります。手続きをスムーズに進めるためには、日常から副業に関する収入や経費を記録しますし、領収書や請求書を保管する習慣をつけておきましょう。
具体的には、税務署からもらう確定申告書の作成やクラウド会計ソフトを活用することで手間を大幅に削減できます。
確定申告をはじめておこなうのは難しそうと感じるかもしれませんが、正しく対応することで副業のメリットを最大限に活かすことができます。
会社が副業を認めていない!副業の定義とできる副業を解説のまとめ
今回は副業を認めていない会社に勤めている人、公務員の方に向けて副業の定義とできる副業についてご紹介をしてきました。
副業を行うことで、本業とは違うスキルを習得することができて自分ができる幅や視野が広がるのでおすすめです。
会社が認めていない、公務員だからと諦めずできる範囲で副業を行い副収入を得られることができればその分自分の好きなことへ投資ができるのでさらに楽しく過ごすことができるのではないでしょうか。
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